貧血を指摘された
健診で貧血を指摘された方へ
「健診でヘモグロビンが低いと言われた」「貧血気味なので一度調べた方がいいと勧められた」――
このような指摘を受けた方の中には、特に症状がなくても放置してしまうケースもあります。
しかし、貧血は体の中で何らかの異常が起きているサインかもしれません。原因を明らかにすることが大切です。
よくある健診の異常とその背景
貧血の指摘は、次のような数値で行われることが多いです。
- ヘモグロビン(Hb):男性13.0g/dL未満、女性12.0g/dL未満で貧血と診断されることが多い
- 赤血球数(RBC)やヘマトクリット(Ht)の低下も参考になります
原因として最も多いのは鉄欠乏性貧血ですが、胃腸からの出血、慢性疾患、ビタミン欠乏、腎機能障害、女性では月経過多などが背景にあることもあります。
当院でできる検査と診療の流れ
山本医院では、貧血を指摘された方に対して以下のような評価を行っています。
- 医師による問診(症状、食事内容、月経、家族歴など)
- 血液検査(ヘモグロビン、鉄、フェリチン、ビタミンB12、葉酸、網状赤血球など)
- 便潜血検査(消化管出血のスクリーニング)
- 必要に応じて胃カメラ・大腸カメラなどの専門医療機関への紹介
どんなときに相談すべきか
- ヘモグロビン値が基準より低いと指摘された
- 倦怠感、息切れ、めまい、頭痛、冷え、動悸などの症状がある
- 生理が重い、胃や腸の調子が悪い、食事が偏っている
- 高齢で食欲が落ちている、体重が減ってきた
生活習慣病や隠れた疾患の早期発見をサポートします
貧血の多くは治療が可能で、早めの対策で日常生活の質が大きく改善します。
山本医院では、原因に応じた丁寧な検査と治療を行い、必要に応じて専門医とも連携いたします。
健診での小さな異常も放置せず、お気軽にご相談ください。
参考文献・出典
- 日本内科学会『内科学 第11版』
- 日本鉄バイオサイエンス学会『鉄欠乏性貧血 診療の手引き』
- 厚生労働省 e-ヘルスネット

執筆者 山本医院(岡山市)副院長
山本 修平(やまもと しゅうへい)
大阪医科大学(現・大阪医科薬科大学)卒業。東邦大学医療センター大橋病院、国立病院機構東京病院、厚生中央病院、都立駒込病院、神戸百年記念病院などで消化器疾患全般の診療経験を積む。
- 〈専門分野〉一般内科、消化器内科、内視鏡診療(胃カメラ・大腸カメラ)、肝臓病
- 〈保有資格〉日本内科学会 認定内科医、日本消化器病学会 専門医、日本消化器内視鏡学会 専門医