尿酸値が高い

健診で尿酸値が高いと言われた方へ

「尿酸値が高いと指摘された」「痛風予備軍かもしれないと言われた」――
健診での尿酸値の上昇は、生活習慣の乱れや体質、腎機能の低下などが背景にあることがあります。
放置すると痛風発作だけでなく、腎障害や高血圧、心血管疾患のリスクも高まるため、早めの対処が大切です。

よくある健診の異常とその背景

尿酸は体内のプリン体が分解されてできる物質で、以下のような異常値が注意を要します。

  • 尿酸値が7.0mg/dL以上:高尿酸血症と診断される基準
  • 尿酸値が8.0mg/dL以上:薬物治療の対象になることがある

高尿酸血症の原因は、肥満、過食、アルコール、ストレス、脱水、遺伝的体質、腎機能の低下などさまざまです。

当院でできる検査と診療の流れ

山本医院では、尿酸値の上昇を指摘された方に対して以下のような対応を行います。

  • 医師による問診(生活習慣、既往歴、家族歴など)
  • 血液検査(尿酸、腎機能、血糖、脂質、肝機能、電解質など)
  • 尿検査(蛋白尿、尿潜血など)
  • 必要に応じて腹部エコー検査(尿路結石や腎臓の状態)

どんなときに相談すべきか

  • 尿酸値が7.0mg/dL以上と指摘された
  • 過去に痛風発作を起こしたことがある
  • 足の親指のつけ根などに腫れや痛みが出たことがある
  • 高血圧・腎障害・糖尿病を併発している
  • 飲酒や肉類の摂取が多い、肥満傾向がある

生活習慣病や隠れた疾患の早期発見をサポートします

高尿酸血症は、生活習慣の改善で十分に予防・コントロール可能です。
山本医院では、食事指導や水分摂取のアドバイス、必要に応じて薬物治療を行っています。
数値が少し高い段階から対策を始めることが、将来の痛風発作や腎障害の予防につながります。気になる方はぜひ一度ご相談ください。

参考文献・出典

  • 日本痛風・尿酸核酸学会『高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン 第3版』
  • 厚生労働省 e-ヘルスネット
  • 日本内科学会『内科学 第11版』

執筆者 山本医院(岡山市)副院長
山本 修平(やまもと しゅうへい)

     

大阪医科大学(現・大阪医科薬科大学)卒業。東邦大学医療センター大橋病院、国立病院機構東京病院、厚生中央病院、都立駒込病院、神戸百年記念病院などで消化器疾患全般の診療経験を積む。

  • 〈専門分野〉一般内科、消化器内科、内視鏡診療(胃カメラ・大腸カメラ)、肝臓病
  • 〈保有資格〉日本内科学会 認定内科医、日本消化器病学会 専門医、日本消化器内視鏡学会 専門医