超音波検査で異常があった
健診で超音波検査に異常があったと言われた方へ
「肝のう胞があると言われた」「胆石が見つかった」「腎のう胞を指摘された」――
健診や人間ドックで行われる腹部超音波(エコー)検査では、自覚症状のない異常が見つかることがあります。すぐに治療が必要なものばかりではありませんが、経過観察や追加検査が必要なケースもあるため、早めに医師に相談することが大切です。
よくある健診の異常とその背景
超音波検査でよく指摘される異常には以下のようなものがあります。
- 肝のう胞:良性の液体の袋で、多くは経過観察で問題ありません
- 脂肪肝:生活習慣病と関連が深く、放置するとNASHや肝硬変へ進行することがあります
- 胆石・胆嚢ポリープ:胆嚢炎や閉塞症状を起こすことがあり、症状や大きさにより評価が必要です
- 腎のう胞:多くは良性で経過観察対象。まれに腫瘍との鑑別が必要なことも
- 膵臓・脾臓・子宮・卵巣などの異常:発見された部位により、専門的な検査が必要な場合もあります
当院でできる検査と診療の流れ
山本医院では、超音波異常を指摘された方に対して以下のような評価を行っています。
- 医師による問診(症状の有無、既往歴、家族歴など)
- 血液検査(肝機能、腎機能、腫瘍マーカーなど)
- 腹部超音波検査の再評価またはフォローアップ
- 必要に応じてCT検査や専門医への紹介(消化器内科、泌尿器科、婦人科など)
どんなときに相談すべきか
- 健診で「脂肪肝」「肝のう胞」「胆石」「腎のう胞」などを指摘された
- 腹部に違和感や痛みを感じることがある
- 糖尿病・高脂血症・肥満を指摘されている
- 家族に肝疾患や胆石症のある方がいる
生活習慣病や隠れた疾患の早期発見をサポートします
腹部超音波検査は、早期の異常を発見するのに非常に有効です。
山本医院では、見つかった異常に対して丁寧に評価し、必要な検査や生活指導、専門医との連携を行っています。
気になる所見がある方は、お気軽にご相談ください。
参考文献・出典
- 日本肝臓学会『肝疾患診療ガイドライン』
- 日本消化器病学会『胆石症ガイドライン』
- 厚生労働省 e-ヘルスネット

執筆者 山本医院(岡山市)副院長
山本 修平(やまもと しゅうへい)
大阪医科大学(現・大阪医科薬科大学)卒業。東邦大学医療センター大橋病院、国立病院機構東京病院、厚生中央病院、都立駒込病院、神戸百年記念病院などで消化器疾患全般の診療経験を積む。
- 〈専門分野〉一般内科、消化器内科、内視鏡診療(胃カメラ・大腸カメラ)、肝臓病
- 〈保有資格〉日本内科学会 認定内科医、日本消化器病学会 専門医、日本消化器内視鏡学会 専門医