腎機能が悪い
健診で腎機能が悪いと言われた方へ
「eGFRが低い」「クレアチニンが高い」など、健診で腎機能の低下を指摘される方が増えています。
腎臓は“沈黙の臓器”とも呼ばれ、自覚症状がないまま慢性的に悪化することがあります。腎機能の低下を放置すると、将来的に透析が必要になるリスクもあるため、早期発見と適切な管理が重要です。
よくある健診の異常とその背景
腎機能の低下を示す代表的な数値は以下のとおりです。
- eGFR(推算糸球体濾過量):60未満で慢性腎臓病(CKD)の可能性
- クレアチニン:男女で基準値が異なるが、高値は腎機能の低下を示唆
- 尿検査の蛋白尿・血尿も併せてチェックされます
高血圧・糖尿病・脂質異常症などが原因で腎臓に負担がかかることが多く、生活習慣病と深い関係があります。
当院でできる検査と診療の流れ
山本医院では、腎機能異常が疑われる場合に以下のような検査を行います。
- 医師による問診(服薬、生活習慣、水分摂取量など)
- 血液検査(クレアチニン、eGFR、尿素窒素、電解質、血糖、脂質など)
- 尿検査(蛋白、血尿、微量アルブミンなど)
- 血圧・体重・浮腫の有無の確認
- 腹部超音波検査(腎臓の形、大きさ、腫瘤や結石など)
- 必要に応じて腎臓内科や泌尿器科へ紹介
どんなときに相談すべきか
- eGFRが60未満と指摘された
- クレアチニンの数値が高い
- 尿検査で蛋白尿・血尿が続いている
- 高血圧・糖尿病などの慢性疾患がある
- 足のむくみ、疲れやすさ、尿の異常(泡立ち、色の変化)がある
生活習慣病や隠れた疾患の早期発見をサポートします
腎機能の低下は早期の生活改善で進行を抑えることができます。
山本医院では、日常の食事・運動・薬剤の見直しをサポートし、必要な検査・治療につなげます。
健診の小さな変化を見逃さず、腎臓を守る第一歩として、ぜひご相談ください。
参考文献・出典
- 日本腎臓学会『CKD診療ガイドライン』
- 厚生労働省 e-ヘルスネット
- 日本内科学会『内科学 第11版』

執筆者 山本医院(岡山市)副院長
山本 修平(やまもと しゅうへい)
大阪医科大学(現・大阪医科薬科大学)卒業。東邦大学医療センター大橋病院、国立病院機構東京病院、厚生中央病院、都立駒込病院、神戸百年記念病院などで消化器疾患全般の診療経験を積む。
- 〈専門分野〉一般内科、消化器内科、内視鏡診療(胃カメラ・大腸カメラ)、肝臓病
- 〈保有資格〉日本内科学会 認定内科医、日本消化器病学会 専門医、日本消化器内視鏡学会 専門医