褥瘡(じょくそう)
岡山市南区で褥瘡のケア・診療をご希望の方へ褥瘡とは?
褥瘡(じょくそう)とは、長時間同じ姿勢を続けることで体の一部に圧力がかかり、血流が悪くなることにより皮膚や皮下組織が損傷する状態です。「床ずれ」とも呼ばれ、特に寝たきりや車椅子生活の方に多く見られます。放置すると感染や潰瘍の悪化、日常生活動作(ADL)の低下にもつながるため、早期発見と適切なケアが重要です。
褥瘡の原因と好発部位
主な原因
- 圧迫(長時間の同一姿勢)
- 摩擦やずれ(ベッド上での移動など)
- 栄養不足、脱水、皮膚の乾燥
- 感染症、排泄ケアの不十分さ
好発部位
- 仙骨部(お尻の上)、踵部(かかと)、坐骨部、肩甲骨部、肘部、耳介部など、骨の突出している部位
褥瘡の評価と当院での診療
山本医院では、褥瘡の状態や原因を以下のように評価・診療しています。
- 褥瘡の深さ、広がり、分泌物や感染の有無の観察
- 褥瘡のステージ分類(表皮のみ〜筋肉・骨に及ぶ重度まで)
- 栄養状態、血液検査(アルブミン値、CRPなど)
- ポジショニングや体圧分散の確認、介護環境の評価
- 必要に応じて褥瘡専門医療機関と連携
褥瘡の治療と当院での対応
褥瘡の治療は、局所処置に加えて全身管理や生活環境の調整が重要です。
局所治療
- 創部の洗浄・デブリードマン(壊死組織の除去)
- 湿潤環境を保つドレッシング材(ハイドロコロイド、フォーム材など)
- 感染時の抗菌薬投与、必要に応じて外科的処置
全身管理・予防
- 栄養管理(高タンパク、高エネルギー食)
- 定期的な体位変換とポジショニング
- 体圧分散マットレスやクッションの導入
- 排泄管理、皮膚の清潔保持
当院では、訪問診療・訪問看護と連携し、在宅・施設における褥瘡管理も対応しています。
褥瘡ケアでお困りの方は山本医院へ
「床ずれができてしまった」「自宅での処置に不安がある」「施設入居中の家族の皮膚が気になる」といったご相談にも対応しています。
山本医院では、褥瘡に対して医師・看護師・介護職が連携し、適切な治療と予防の支援を行います。
岡山市南区で褥瘡ケア・予防の相談をご希望の方は、お気軽にご相談ください。
参考文献・出典
- 日本褥瘡学会『褥瘡予防・管理ガイドライン第4版』
- 厚生労働省 e-ヘルスネット:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp

執筆者 山本医院(岡山市)副院長
山本 修平(やまもと しゅうへい)
大阪医科大学(現・大阪医科薬科大学)卒業。東邦大学医療センター大橋病院、国立病院機構東京病院、厚生中央病院、都立駒込病院、神戸百年記念病院などで消化器疾患全般の診療経験を積む。
- 〈専門分野〉一般内科、消化器内科、内視鏡診療(胃カメラ・大腸カメラ)、肝臓病
- 〈保有資格〉日本内科学会 認定内科医、日本消化器病学会 専門医、日本消化器内視鏡学会 専門医