下痢
下痢でお困りの方へ「お腹を下すことが増えた」「急にトイレが近くなった」「水のような便が続いている」
下痢は一時的な体調不良のサインであることもあれば、継続する場合は何らかの病気が関係していることもあります。
原因に応じた対処で症状の改善が期待できますので、気になるときは早めにご相談ください。
下痢から考えられる主な原因
感染性のもの
- ウイルス性腸炎(ノロウイルス、ロタウイルスなど)
- 細菌性腸炎(カンピロバクター、サルモネラなど)
- 寄生虫感染症(まれ)
非感染性のもの
- 過敏性腸症候群(IBS)
- 潰瘍性大腸炎・クローン病(炎症性腸疾患)
- 食物アレルギーや乳糖不耐症
- 薬剤性(抗生物質、下剤、サプリメントなど)
生活習慣・その他
- 暴飲暴食や冷たいものの摂りすぎ
- ストレスや自律神経の乱れ
- アルコール・カフェインの影響
当院で行う検査・診察の流れ
急性か慢性か、便の性状や食事との関連、随伴症状などから原因を探っていきます。
- 医師による問診と診察(持続期間、便の性質、発熱・腹痛の有無など)
- 血液検査(炎症反応、腎機能、電解質異常、貧血など)
- 便検査(細菌・ウイルス・潜血・白血球など)
- 腹部超音波検査
- 必要に応じて大腸カメラは専門医療機関をご紹介
当院での治療とサポート
原因に応じて、以下のような対応を行います。
- 急性胃腸炎:整腸剤、止痢薬、水分・電解質補給の指導
- 過敏性腸症候群:生活指導、薬物療法(消化管運動調整薬など)
- 炎症性腸疾患:消化器専門医をご紹介
食事や生活習慣のアドバイスも丁寧に行っています。
下痢が続くときは、無理せずご相談ください
「下痢が長引いている」「何度もトイレに行ってしまう」「体力が落ちてきた」
こうした症状が続くときは、自己判断せず医療機関での確認をおすすめします。
山本医院では、症状の背景や生活状況もふまえた診療を行い、必要に応じて専門医療機関とも連携しています。
参考文献・出典
- 厚生労働省 e-ヘルスネット
- 日本消化器病学会『慢性下痢診療ガイドライン』
- 日本内科学会『内科学 第11版』

執筆者 山本医院(岡山市)副院長
山本 修平(やまもと しゅうへい)
大阪医科大学(現・大阪医科薬科大学)卒業。東邦大学医療センター大橋病院、国立病院機構東京病院、厚生中央病院、都立駒込病院、神戸百年記念病院などで消化器疾患全般の診療経験を積む。
- 〈専門分野〉一般内科、消化器内科、内視鏡診療(胃カメラ・大腸カメラ)、肝臓病
- 〈保有資格〉日本内科学会 認定内科医、日本消化器病学会 専門医、日本消化器内視鏡学会 専門医