体重減少・食欲低下
体重減少・食欲低下が気になる方へ「特にダイエットしていないのに体重が減った」「最近食欲がわかない」「少し食べただけで満腹になってしまう」――
このような症状が続くと、体の栄養状態や体力の低下につながるだけでなく、内科的な病気が隠れていることもあります。
気になる変化がある場合は、早めに医療機関でのチェックをおすすめします。
体重減少・食欲低下から考えられる主な原因
消化器疾患
- 胃潰瘍・胃がん、食道がん
- 膵臓がん、肝疾患(肝硬変、肝がん)
- 吸収不良症候群、慢性膵炎 など
代謝・内分泌疾患
- 甲状腺機能亢進症(バセドウ病)
- 糖尿病、慢性腎不全
- 副腎不全 など
精神的・社会的要因
- うつ病、不安障害、認知症
- ストレスや孤独感、加齢に伴う食欲の変化
悪性腫瘍・全身疾患
- 各種がん(消化器、肺、血液など)
- 感染症(結核、HIV など)
- リウマチ性疾患、慢性炎症 など
当院で行う検査・診察の流れ
体重減少や食欲低下の背景にある原因を把握するため、以下のような診察・検査を行います。
- 医師による問診と診察(体重変化の経過、食事量、消化器症状、精神面など)
- 血液検査(貧血、肝機能、腎機能、甲状腺機能、炎症反応、腫瘍マーカーなど)
- 尿検査・便検査
- 腹部超音波検査(肝臓・膵臓・消化管の状態確認)
- 必要に応じて胃カメラ・CT・専門医療機関をご紹介
当院での治療とサポート
原因に応じて、以下のような対応を行っています。
- 胃腸の病気がある場合:内視鏡検査や専門医紹介、必要な薬物療法
- 甲状腺や糖尿病:ホルモンや代謝のコントロール
- 精神的な背景がある場合:心理的なサポートや適切な医療機関のご紹介
- 特に大きな異常がない場合でも、栄養・生活習慣のサポートを行い、体調の回復を目指します
体重の変化や食欲の低下は、体からのサインかもしれません
「なんとなく食欲がない」「体重がいつの間にか減っていた」「疲れやすくなった気がする」――
こうした変化がある方は、まずは一度ご相談ください。
山本医院では、身体とこころの両面から丁寧に原因を探り、安心できる医療をご提供しています。
参考文献・出典
- 厚生労働省 e-ヘルスネット
- 日本内科学会『内科学 第11版』
- 日本消化器病学会『消化器疾患関連ガイドライン』

執筆者 山本医院(岡山市)副院長
山本 修平(やまもと しゅうへい)
大阪医科大学(現・大阪医科薬科大学)卒業。東邦大学医療センター大橋病院、国立病院機構東京病院、厚生中央病院、都立駒込病院、神戸百年記念病院などで消化器疾患全般の診療経験を積む。
- 〈専門分野〉一般内科、消化器内科、内視鏡診療(胃カメラ・大腸カメラ)、肝臓病
- 〈保有資格〉日本内科学会 認定内科医、日本消化器病学会 専門医、日本消化器内視鏡学会 専門医